うずしおの『経過観察中』

日記あるいはラジオみたいなもの

読書のすすめ・初読者編

一日何もしない分には十分幸福なんですが、記事のネタが無くて苦しんでいます。

GWが終わったら、シナリオ作りを始めようと思っています。

最終的な作品形式は問わないのですが、長年考えていた小説を書いてみます。また書き始めると大層病むと思うので、ブログの内容がどうにかなってしまうと思いますが、そっとしておいてもらえると、そして陰ながら応援していただけると、とても嬉しいです。習慣として、ブログの更新は毎日続けていけたらいいなと思っています。ほら、『経過観察』なんでね。

話は変わりますが、小説を読み慣れていない人にとって、小説を読み通すというのはとても大変な作業ですよね。

この間友人に三島由紀夫の『豊穣の海』を薦めてしまったのですが、あれは文学のなかでも堅い内容なので、読み通すことが難しく、残念ながら積んでしまったようです。これに関しては薦めた渦潮が全面的に悪いです。

大抵の小説を読めるようになるには、僕は次のようなステップを踏みました。

①何らかの賞を受賞している大衆小説など、信頼性があり適度な負荷の小説を精読する

②小説を読了することで、本を読み通して初めて得られる読後感や達成感、経験を大事にできるようになる

③経験的に小説を読み通すことがどれほど益をもたらすか、体で知っているので、難しい本にトライしても、折れないようになる

このうち、本気で小説を読めるようになりたい場合、始めの精読を大事にしたほうがいいと僕は思っています。

どれくらいのエネルギーをその物事に注いだかで、それを好きになれるかが決まるところがあるからですね。

さて、ここで考えられる精読の最高のものとは何でしょうか。そこまで求めるかは人によると思いますが、『同じ小説を何度も繰り返して読んだり』、『文章を全て書き写したり』、『音読したりすること』なのかなと思います。

そこまでしなくとも、まずは静かな環境で、小説だけを読む時間を作ってみて欲しいです。

僕が初めて本気で小説を読もうと思って取り組んだ本は、三浦しをんさんの『風が強く吹いている』なのですが、そのように精読して読み通したときの、人生のなかで物語を経験したときの感動はいまでも忘れられません。

また、小説は継続して読まなければ勿体ないとも思います。

読書の習慣づくりのために、最初はストップウォッチを使っていました。毎日1時間を測り、その間は必ず読書するようにするという風です。いま思えばもっとハードルを高くして、3時間は取ったら良かったなと思いますが……。

ストップウォッチの場合は、ピッという音が切り替えのルーティンになり習慣化に一役買っていたのですが、他にはページ数で区切ってもいいかもしれません。1日100ページ読む、とか。余裕ができたら、150ページや200ページに、負荷を増やしてみてもいいですよね。

最初のうちは、精読重視になるため、どうしても読書に時間が掛かってしまいますが、あまり気にしないことが良いです。

というのも僕がかなり遅読に悩んだ時期があったからなのですが、ある本に3時間掛かる人もいれば、8時間以上掛かる人もいるという、結局はそれだけの話なんです。精読をする場合、それはその人がどれだけ一冊に時間を掛けて読みたいかに依存するので、むしろ時間が掛かっている方が、一冊を大事に読めている、少なくとも『その人にとって』十分に読めている、そんなふうに考えています。

慣れてくると、自然に読み飛ばすコツを踏まえるようになってきます。難しい本というのは、精読を求める上にとにかく負荷がかかりますが、読み飛ばすポイントが分かっている人はそのストレスをうまく回避してペースを落とさずに読めるのです。

例えば文学であれば、その時代の人々の愚かさを執拗に描写しているシーンがあったとして、それが余りにも延々と続くので、丁寧に精読するほどに気が病んできます。ですが、『ここは大衆描写だな』と踏まえていれば、読み飛ばしてもいいことが分かり、そして何故このように地獄のような描写が続くのかという、作者の狙いにもうまく乗って読むことができるんじゃないかと思います。

数学の本で、興味を持って証明を丁寧に読むか、定理を押さえるかの違いかもしれません。

僕は読書を始めて、読むという行為だけでも奥深いことを本から教わりました。量や質も大事ですが、最初の一冊をどのように選ぶか、どのように読書と向き合っていくのか、そういうアドバイスがあってもいいのかなと思いました。

今日は殴り書きをしてしまいましたが、またいつか、読書の仕方について丁寧にまとめてみたいと思っています。

それでは、また。